PSP買オアシス』オア

家族からも疎外される将軍と脳性麻痺の姫. この平穏な笑顔を見せた2人が映るポスターからは想像も出来なかった、これを「純愛」という言葉だけで片付けていいものか! と思える「真実の愛」を描いたこの映画. ソル・ギョングムン・ソリのどんな声にも迎合しない容赦ない演技と、その演技を確実にカメラに収めるイ・チャンドン監督の演出にただただ圧倒される映画でした. まずこの映画を見て最も印象に残るのはコンジュを演じたムン・ソリの熱演でしょう. これまでも世界には脳性麻痺の主人公を演じた俳優はたくさんいましたが、彼女の場合はあまりにもリアルというか、雰囲気ではなく全身全霊で細かいところまで見事に演じていることもあってか、本当に脳性麻痺患者のように思えてしまうところが凄いこと. しかもその脳性麻痺の演技が凄まじいだけに、特別美人でもないのに、時折妄想シーンとして健常者に戻った時の表情が何とも切ないんですよね. ただ好きな人と電車の中でじゃれあいたいだけ、電話をする好きな人にイタズラをしたいだけ、地下鉄のホームで好きな人のために歌ってあげたいだけ、好きな人と一緒に小象たちと共に踊りキスをしたいだけ. 望むことは健常者も障害者も同じ人間なんですから何も変わらないのに、それが出来ないもどかしさ. そして時に許されない悔しさ. 視察が来る時だけきれいな障害者用マンションに妹を連れ戻し、あとは厄介払いの如くボロアパートに隔離するコンジュの兄や被害者面して勝手に調書を埋めていく妊娠中の兄嫁. 自分がひき逃げ事故を起こしておきながら社会に適応できない弟に罪を被ってもらっているのに感謝の心すらないジュンドゥの兄. ジュンドゥとコンジュが入ってきた瞬間に「閉店です」と言って障害者を追い出す理不尽な飲食店の店員. 健常者と障害者の愛を描くよりも、ある意味障害者同士とも言えるこの2人の愛を描くことでより浮き彫りになってくる健常者の醜さが、コンジュの愛される女として精一杯振り絞った勇気をも無残に踏みにじるという現実. 彼女はただ自分を愛してくれるジュンドゥと繋がりたかっただけ. でもそれが彼女には許されないのはなぜなのか. 健常者なら許される行為も脳性麻痺患者には許されないことなんてこの世にはないはずなのに. 夜な夜な木の影に怯える姫のために警察署を飛び出してまで枝を切り、魔法を現実のものにするジュンドゥと、将軍に私はここにいるという想いを伝えたくて開けたくても開けれない窓越しにラジオを大音量で流すコンジュ. ただどこにでもいる恋人たちのように愛し合いたいだけ. お互いを慈しみ、優しい笑顔で好きな人の隣に座っていたいだけ. そんな将軍と姫の心模様だけを見事に抜き取ったこのポスター. イ・チャンドン監督に脳性麻痺患者に対する憐みを描く気などは一切ない. ただジュンドゥを健常者と同じ「一人の男」として、コンジュを健常者と同じ「一人の女」として描いているだけ. それだけなのに、こんな凄い映画が撮れるなんて…. やはり韓国映画界の才能は本当に恐ろしいです. 深夜らじお@の映画館 は韓国映画の底力に毎度驚かされています. ※お知らせとお願い ■ 【元町映画館】 に行こう. PSP‐3000 パール・ホワイトを買いました. 本当はブロッサム・ピンクが欲しかったのですが、 発売日が「氷の墓標」の一週間後なので諦めました. メモ [PICTURE] → [1階層目] → [2階層目] ・JPEG(DCF2.0/Exif2.21準拠) ・GIF ・PNGBMPTIFF [PSP] → [THEME] ・PTF.